ILS(INTERNATIONAL LIFESAVING FEDERATION)

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We should share our knowledge to save lives   2009.11.6

日本ライフセービング協会国際委員会翻訳(2009.11.05)
We should share our knowledge to save lives: ILS
Wed, 09/30/2009 - 10:51 ― Administrator

このほどサモア・米領サモア・トンガにおいて何百人もの命を奪った猛烈な津波は、悲劇的にも、アジア太平洋地域において、サバイバルスイミング、ライフセービングおよびウォーターセイフティーのスキルを構築させることの切迫した必要性を示すこととなった。これからもなお起こり得る津波、激しい高潮、熱帯低気圧のような現象に備え、ウォーターセイフティーのスキルや知識を授けることは以前にも増して重要となっている。もっともひどく影響を受けた地域からの最初のニュースでの報告によると、人々は誤って、地震の後15分で高台に逃げれば大丈夫と信じていたことを示唆していた。しかしながら、津波は地震発生後5 分以内に襲ってきた。

ILS Aquatic Disaster(水害)委員会の委員長、George Karagiannis 氏は、津波そのものを防止することはできないが、住民たちが、彼らをとりまく環境のニーズに合ったサバイバルスイミング、ライフセービング、ウォーターセイフティーのプログラムを、余り費用もかからず、かつ持続的に受けることができれば、もっと多くの生命が救われたであろうと述べた。「水害において、ILSおよびその加盟団体が主に集中するべきことは、事故防止と教育なのである。」とKaragiannis 氏は述べている。

Aquatic Disaster についてのILS の声明は、津波、サイクロン、台風、ハリケーンなどのより効果的な警報の仕組みや避難計画の申し出を奨励し、ライフセービングのスキルやシステムを通じて、コミュニティーが立ち直る力や適応能力を育てることにより一層力を注ぐことを提唱するものである。そしてそれは、津波などの壊滅的な出来事における場合と同様、日常生活においても、生命を救うことができることになる。基礎的なサバイバルスイミングおよび、水の形状パターンの変化は何を意味するものであるかに気づかせるなどの生命を救うためのスキルを人々が備えることによって、近づいてくる波から逃げ切ることが出来ない場合にも、彼らはより多くの生き残るチャンスを有することになる。先進諸国においては、親や学校教育が子供たちにリップカレントを見分けることや、川には強い流れがあるとわかる方法を教えている。彼らは背浮きの方法や、トラブルから泳いで抜け出す方法や、緊急の場合に浮力を確保して、水上に浮いているためにはどんなものを使うことが出来るかなどを学んでいる。発展途上国においては、サバイバルスイミング、ライフセービング、ウォーターセイフティーなどの教育の仕組みが無いようなので、親やコミュニティーによってこれらのスキルが子供たちに伝えられることはないのである。

ILS は、オーストラリア・ロイヤルライフセービング協会とセイフチルドレン連盟に対し、2011 年の溺水防止ワールドカンファレンスを共催して、その分野のエキスパートを一同に会し、政府組織および非政府組織と共に、災害時や日常の生活における全世界的な溺水事故防止のための戦略を位置づけるよう依頼した。「我々は、オリンピックレベルのスイマーを育成したり、ライフガードを訓練したりすることについて述べているのではない。単に、先進諸国においては当然とされている基本的なサバイバルスキルを共有したいのである。」

溺水防止ワールドカンファレンス2011 についてのより詳しい情報は、下記へご連絡ください。
■Justin Scarr, Chief Operating Officer
■Royal Life Saving Society ミ Australia
■+612 8217 3112

Belinda Lawton 著

原文↓
http://www.ilsf.org/index.php?q=en/news/articles/we-should-share-our-knowledge-save-lives-ils